消費者金融news
ふじみの会:多重債務当事者団体3カ月、減少する相談者数…いま1、2人
◇知名度不足が原因か、当初は10人以上…
◇助け合おう、気軽に声を
今年1月、県内の多重債務者が当事者団体「ふじみの会」(静岡市葵区)を設立して3カ月がたった。当初は1週間に10人以上の債務者が相談に訪れていたが、最近では週に1、2人に減っている。知名度の低さやボランティアによる運営の難しさが主な理由とみられるが、同会は「当事者同士で教え合えばかなりのことは自分でできる。気軽に声をかけてほしい」と利用を呼びかけている。【稲生陽】
◇司法書士らが週2回無料対応
「入会するまで、どうやって毎月の支払い期限に返すかで頭はいっぱい。人にも相談できず、他社から借りて返すしかなかった」。先月16日、大手消費者金融を相手に、静岡簡裁に本人訴訟を起こした静岡市駿河区の男性(84)は振り返る。
消費者金融側が発行した計算書によると、男性が同社を利用したのは8年前の11月。飲食費のために10万円を借りたのがきっかけだった。年利29・2%のグレーゾーン金利で、返しても利息の返済に回り、借入額は限度額の50万円近くに膨らんだ。男性は他社からの借り換えを繰り返し、始めた画廊の失敗の借金も加わって、月20万円の年金のうち毎月15万円近くを支払いに充てるようになった。利息制限法の金利18%で計算し直すと、1社だけでも30万円近くを返し過ぎていた。
ここ数年、消費者金融に取り過ぎた利息の返還を求める訴訟は全国で急増しており、静岡地裁でも過払い金返還訴訟が毎日のように行われている。だが政府が昨年設置した多重債務者対策本部の提言によると、全国で200万人以上とみられる多重債務者のうち、自治体や弁護士会などの相談窓口に連絡を取った人は2割ほどに過ぎず、残る約8割はグレーゾーン金利に苦しんでいるとみられる。
ふじみの会は毎週2回、ボランティアの司法書士らが電話で相談してきた債務者との面談を行っている。多重債務者の当事者団体は県外には多いが、県内にはまだ同会しかない。提訴した男性は「訴訟に必要な資料を請求しても消費者金融側がなかなか出そうとしなかったりするので、1人では不安になる。同じ問題を抱えた者同士で助け合いたい」と話している。連絡先は同会(054・270・4955)。