消費者金融news
法定金利下げ債務者救済を/32議会が意見書
借金の繰り返しで返済不能に陥る多重債務者問題に取り組む県内の司法書士らが、貸金業者の貸付法定金利の引き下げを訴え、県議会と県内の全市町村議会に出資法の改正などを求める陳情をしていた取り組みで、県内全四十二議会のうち、県議会など三十二議会が陳情通りの意見書を可決していたことが県司法書士会のまとめで分かった。(粟国雄一郎) 意見書をめぐっては、金利の維持を主張する県貸金業協会から正反対の陳情が出されていた経緯があり、県司法書士青年の会の仲間辰成会長は「三十二議会の民意は重い。多重債務を沖縄の身近な問題として理解してもらった結果だと評価している」と話している。
司法書士側の陳情内容は、出資法の上限金利(29・2%)の引き下げと利息制限法の上限(15―20%)以上での貸し付けを可能にしている貸金業規制法の「例外規定」撤廃、日掛け金融などに対する特例金利(最高54・75%)廃止―の三項目。
県や那覇、沖縄など三十二議会が意見書を可決する一方、名護、うるま、伊是名、伊江、今帰仁、東、中城、北大東、南大東、座間味―の計十議会は議決を見送った。
名護、うるま、伊是名が「正反対の意見があり、慎重に審議する必要がある」などと判断を留保。中城村などは反対意見を踏まえて陳情を参考資料として全議員に配布する形で対応した。
議決を見送った十議会に司法書士会側は、九月議会で再度、働き掛けていく考え。
意見書の可決を求めるのは、全国青年司法書士協議会の全国的な取り組みで、同協議会のまとめでは、七月二十八日までに三十八都道府県議会と八百四十九市町村議会で陳情が採択された。貸金業協会側から反対陳情が出されたのは沖縄だけだった。
県司法書士会が自己破産者に対して行っている借り入れ目的に関する調査(複数回答)では、「生活費の補てん」が毎年90%台で推移していて、遊興費は6%以下。「借金返済のための借り入れ」は二〇〇五年に81%に上る。
県司法書士青年会の仲間会長は「金利の引き下げで多重債務者の絶対数が減ることは明らか。経済基盤が弱く、全国の日掛け金融業者の25%が沖縄に存在するなど、沖縄には今後も多重債務者が増える土壌がある。沖縄から声を上げる意義は大きい」と語っている。